今日、ようやく金木犀の花を見つけた。
自転車を漕いでいると、気持ちいいのだけれど、写真を撮るのにちょっと躊躇ってしまう。特に、坂の途中とか。
花を探しながら自転車に乗っていると、斜め上を見ながら漕ぐことになる。しかも、キョロキョロしながら。やや不審。
花の季節は終わった気がしていたけれど、こうしてみると、意外といろんな花が咲いているし、秋なので実ものも多い。
ずっと気になっていた、大きくて、木にぼんぼん咲いているお花。ふわりとした感じの花びらで、一つの木に白、ピンク、赤など様々な色が咲いている。
帰って調べてみると、どうやら芙蓉のお花みたい。春夏のような明るさを振りまいている。
その他にも、柿、いちじく、赤い小さな実はハナミズキだろうか。色んな実が生っている。
いつか、私も庭に実のなる木がある暮らしをしてみたい。
我が家のベランダには、息子が2年ほど前に花屋で選んだ、金柑の鉢植えがあるが、この夏の終わりに唐突に枯れてしまった。
でも、なんとなく毎日水をあげている。
同じくベランダに並べたオリーブの鉢植えは、今年3、4粒の実がなった。実がなる木だと分かっていても、「うわ!実ができてる!」と新鮮な驚きがある。
昔から好きな絵本に『ちいさいおうち』がある。バージニア・リー・バートンさんの絵本。
お話も、この色鉛筆のようなタッチの絵も、大好きな本だ。
ちいさくてきれいなおうちのまわりには、りんごの木が植っている。春には花を咲かせ、夏が過ぎると赤い実をつける。
美しい季節の流れから、だんだんと、人が増え、車が増え、電車が通り、地下鉄が通り、みんなが昼も夜も忙しくして、誰もちいさなおうちに目も留めなくなる。
ちいさいおうちがどうなるのか、まだ読んだことがない方は、ぜひ手にとってみてください。
「ああ、ここがいい。」
『ちいさいおうち』バージニア・リー・バートン:著 石井桃子:訳 岩波書店
こう、ストンと自分の中に落ちるような場所に、人に、できごとに、どれだけ私は出会えるだろうか。
いつも、こんな気持ちでありたいし、まわりの人にそう感じてもらえるような場所を、時間を、作りたいなと思う。
『ちいさいおうち』の秋の一節を載せて、しめくくります。
日は みじかくなり,よるは さむく
『ちいさいおうち』バージニア・リー・バートン:著 石井桃子:訳 岩波書店
なってきます。しもが おりはじめて,
木のは は,きいろや あかに
そまります。はたけのとりいれがおわると,
りんごつみがはじまります。
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